事業再生ADR

  最近、企業再生に関連して事業再生ADRといった言葉が新聞などマスコミで取り上げられることが多くなりましたので、少し説明したいと思います。

事業再生ADR

 

 少し前になりますが、マンション販売大手のコスモスイニシアや貸金業のアイフル、また日本航空もつなぎ融資を受ける目的から、事業再生ADRの申し立てを行いました。

  事業再生ADRは、わかりやすく言えば法務省と経済産業省に認定を受けた事業再生実務家協会(弁護士や会計士など専門家により構成されます)が債務者と債権者の間に入り、
話しによる合意に基づいて債務の整理を行う手続です。
  債権者との合意に基づく点で私的整理のひとつと言えます。現在の日本社会では、(残念ではありますが)民事再生などの再生手続であっても、破算と同様の倒産というイメージが強く、悪い風評などによって事業自体が傷ついてしまうことがあります。
  このため、私的整理、中でも金融債権者などに特定した私的整理には大きなニーズがあります。
  そこで、専門家の関与により、関係者に対する公正性・公平性を出来るだけ確保しながら債権者との合意により企業の再生を図る事業再生ADRが平成19年度産業活力再生特別措置法の改正により設けられました。
   この他、事業再生ADRには、
債権放棄による損失につき無税償却が認められる、つなぎ融資がやりやすくなるなどの利点(メリット)もあります。

   しかしながら、私的整理のひとつであることから、関係する全ての債権者が合意しなければ再生を成功に導けないという私的整理の最大の欠点に変わりはありません。このため、実際上全員が賛成しない場合には事業再生ADRは失敗に終わり、結局民事再生などの法的整理手続に進むことになりかねませんが、
法的整理となるのであれば最初から法的整理に着手した方がダメージが少なくて済みます。

  また、事業再生ADRは、負債金額に応じ委託金等の手続費用がかかりますが、これは実際上相当高額となります。

   事業再生ADRの利点(メリット)の一つに、つなぎ融資を受けやすくなるという点が上げられますが、経営不振の中小企業につなぎ融資を実行してくれる金融機関は皆無であることからも分かるように、また、手続費用が相当額に上ることからも、
実際に事業再生ADRに利点(メリット)が生まれるのは中堅以上の大企業に限られると思われます。
   つまり、中小企業の再生手段として実効性は、実際上期待できないケースが大半です。

 



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