
| 企業再生が問題になるのは資金繰りに窮した場合ですが、その原因は、赤字の累積(収益性の毀損)によるのが大半です。 従って、企業を再生するには、資金繰りに目途を付けると同時に、収益性(利益獲得能力)を回復する、高めることが不可欠となります。 ところが、経営者の皆様の中で、弁護士と資金繰りや収益性の回復という問題はどうも結びつかないようです。 当弁護士事務所の経験の中で、最初から弁護士を企業再生のパートナーと考えておられた経営者様はまずおられません。弁護士は、会社経営が行き詰まり清算(破産)を考えたときに相談する最後の場所(?)と考えておられるのが現状ではないでしょうか。 実際、弁護士としても、企業再生を扱うには単なる法律知識にとどまらず、様々なビジネスモデルや業界慣習に通じることに加え、会社マネジメントや財務諸表等に対する専門知識も必要とされますので、弁護士が取り扱う業務の中でも、企業再生は容易な案件でありません。 当弁護士事務所に相談にお見えになった経営者様の中には、他の弁護士事務所で破産するしかないとの意見を受けて意気消沈してしまい、しかし、なんとかならないかと藁をもつかむお気持ちでおいでになった方が多くおられます。 当弁護士事務所は、法律専門家である弁護士の事務所としていわゆる再生コンサルタントとは一線を画し、使い方によっては劇的な効果を生む法的手段を駆使することを特色の一つとしますが、さらに、弁護士の枠にとどまらず、豊富な実務経験から会社経営の細部にまで精通し、会社様の置かれた状況に即して借入や出資等の資金調達、さらには経営改善のためのコンサルティングなども提供しておりますことを特色としています。 こうしたことから、会社様の再生にあたって、法律で定められる法的手段(いわば、外科的手法といえます)に限らず、会社の現状・状況の如何によっては、経営改善のための助言や改善策の実行支援等(いわば、内科的、漢方的な手法といえます)によって、再生を進めます。 あくまで、会社様、経営者様にとり、最適の方法によることをモットーにしています。 |
![]() ![]() 弁護士 ・ 税理士 宮内正広 第二東京弁護士会 ・ 東京税理士会所属。法務・税務に精通し、日々企業の再生に精力的に取り組んでいます。 |

ロンドンオリンピックが終わりました。深夜のテレビ観戦が続き、眠気との闘いの日々となりましたが、男子体操、ボクシング、レスリングなどの金メダルを初めとして、史上最多のメダルを獲得した代表選手の活躍に心躍りました。
この調子で、日本の景気も上向いて、デフレ脱却、そして経済成長を加速して欲しいと願っていますが、いかがでしょうか。
ギリシャの債務問題に端を発したEUのソブリン問題は、ECB(欧州中央銀行)やEUの政策対応により小康状態にありますが、欧州各国が景気後退(リセッション)に入ったことは間違いないようです。欧州に引きずられる形で中国の景気も減速感が強まっており、米国も雇用が回復せず、FRB(米国の中央銀行)は新たに金融緩和(QE3)を強化・開始しました。
こうした中で、日本の景気は、現在復興需要(内需)でなんとか下支えされているようですが(失業率も5%を下回っています)、輸出は頼りにならず、復興需要もいつまでも続くものでありません。
つまり、皆様が感じておられるとおり、事業者側からすると、極めて不透明、不安定な経済状況が続くと覚悟しなければならないと思われます。
皆様は意外に感じられるかもしれませんが、この数年間、倒産は件数・負債額とも実は減少していました。先月(8月)の会社倒産件数は、8月として過去20年間で最小との報道もされています。
もっとも、この間、大半の方が景気はよくなかったと感じておられると思います。
まさに景況はそのとおりで、倒産が減ったのは景気が回復し損益が黒字となったからではありません。金融円滑化法による返済猶予(リスケジュール)や緊急保証(全額)制度によって、単に資金繰りがつながっただけでした。むしろ、かえって赤字が拡大してしまった会社様が少なくないのが現状です。
返済猶予(リスケ)も緊急保証制度も、これにより負債が減るわけではありません。現実的には負債は増加するのが通常ですので、結局、一時的に時間を作るための手段にとどまります。この間に、万一損益を改善できなければ、負債はむしろ増加していますから、終了後は倒産(破産)の事態に直面することになりかねません。
先に緊急保証制度の縮小が発表されました。リーマンショックから3年を経過し、保証適用融資の焦げ付きが約4兆円にも上っている事などがその理由です。
また、返済猶予は、来年(平成25年)3月まで延長されていますが、現在返済猶予を受けている会社は倒産予備群に過ぎないとの意見が金融機関や金融庁サイドから強まっている現状や緊急保証制度縮小の流れを見る限り、来年の延長はない(今年で最後)との意見が多勢となっています。
この数年間、実質的に資金繰りを付けていた両制度がなくなる見通しが強まっていますが、もし、それが現実になったらどうなるのでしょうか。8月の倒産件数が少ないとの報道は、嵐の前の静けさのような気がしてなりません。
現在、景気見通しは以前にも増して不透明感、厳しさを増しており、景気回復・売上増による収益改善を見込むことは益々困難な情勢になっています。こうした経済環境の下で、これまでに累積した過大な負債を抱えたままで、御社が再生・再建を実現することが果たして可能でしょうか。
負債元金の返済の元手は、(一部に減価償却費もありますが)基本的に税引き後利益です。デフレ経済の下わずかな利益を確保することも難しい状況で、数千万円、場合によっては?億円を超える負債元金の返済に目処をつけることは容易ではありません。
今まさに冷静な判断が求められています。
当サイトでは、弁護士事務所として民事再生をはじめ様々な会社再生・再建の手法を紹介しておりますが、少しでも皆様のお役に立つことができたとすれば望外の幸せです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
平成24年9月
東京大塚法律事務所 代表弁護士・税理士 宮 内 正 広